箱文字は目立つ看板として人気がありますが、その中でも「内照式」と「外照式」の違いについては、あまり知られていないことも多いのではないでしょうか。
どちらも文字が浮かび上がる独特の魅力がありますが、実際には視認性やコスト、メンテナンス性などに大きな違いがあります。
今回は、それぞれの特徴やメリット・デメリットを徹底解説します。看板選びで失敗しないためにも、ぜひ、あなたの看板選びの参考にしてください。
目次
箱文字の【内照式】と【外照式】とは?
箱文字とは本来、薄い金属の板を曲げたり溶接したりして作られた立体的な文字のことです。箱文字の中は空洞になっています。
それだけだと、夜間に看板が見えにくかったり、屋内で暗い印象を与えてしまうため、夜間や屋内で使用する場合、LEDライト等を使って明るくするのが一般的です。
箱文字の中の空洞にLEDライトを仕込み、文字自体を光らせて明るくする方式を【内照式】、箱文字とは別に照明を取り付けて、照明で箱文字を明るく照らす方式を【外照式】と言います。
弊社では【内照式】箱文字のことを、区分のため「チャンネル文字」と呼んでいます。
それぞれにメリット・デメリットがありますので、詳しくご説明します。
【内照式】箱文字とは?
【内照式】箱文字は、文字内部に光源(LEDライトなど)を設置し、文字自体を発光させるタイプの看板です。発光面をアクリルに、非発光面を金属(主にステンレス)にするのが一般的です。
文字自体が明るく光るため、視認性が高いのが特徴です。夜間や、十分な明るさがない屋内などでも、高い視認性を維持することができます。
夜間や暗めの場所で箱文字を使いたい場合、【内照式】のほうが一般的です。
【内照式】箱文字は、店舗や施設の看板としてよく使用されており、商業施設やオフィスビルなど、さまざまな場所に適しています。
特徴
【内照式】箱文字の最も大きな特徴は、文字自体が光るため、視認性が非常に高いことです。
立体文字の内部にLEDライトを組み込んでいるため、昼間は立体的な構造で視認性が高く、夜間は明るく光ることで目立ちます。
つまり、昼間でも夜間でも文字がはっきりと見えるため、広告効果が高く、集客に期待できる看板だといえます。
使用シーン
【内照式】箱文字は屋内・屋外を問わず使用されます。特に、夜間営業の店舗やイベント会場、施設の看板などに適しており、24時間目立たせたい場合に非常に有効です。
例えば、飲食店やバー、商店街や商業施設内の店舗などでは、暗い環境でも集客力を高めるために使用されます。
【内照式】箱文字のメリット
- 視認性が高い
- デザイン性が高い
- 用途の幅が広い
視認性が高い
【内照式】箱文字の最大の特徴は、その高い視認性です。
文字内部にLEDライトが組み込まれており、しっかりと光を放つため、文字全体が均等に照らされます。そのため、夜間や暗い環境でも、遠くからでもはっきりと見えます。
店舗や施設の看板に最適で、高い集客効果に期待できます。
デザイン性が高い
【内照式】箱文字は、文字が均等に照らされるため、デザインが美しく映えます。特に、シンプルでスタイリッシュなデザインが可能で、現代的な店舗や企業にぴったりです。
また、ライトの色や明るさを調整できるため、オリジナリティーの高いデザインに仕上げることができます。
用途の幅が広い
【内照式】箱文字は、屋内外どちらでも使用可能です。屋内の場合、照明が暗い場所でもしっかりと目立ちますし、屋外の場合、昼間はもちろん夜間も視認性を保つことができます。
特に、夜間営業の店舗やイベント会場などでは、大きなアドバンテージとなります。
【内照式】箱文字のデメリット
- コストが高い
- 修理・交換に手間がかかる
コストが高い
【内照式】箱文字は内部にLEDライトを組み込むため、【外照式】に比べて初期投資が高くなることがあります。
また、明るくしない看板と比較すると、LEDライトの交換(かなり長寿命ですが)や定期的なメンテナンスが必要になるため、ランニングコストがかかります。
修理・交換に手間がかかる
【内照式】箱文字は、内部にLEDライトを使用しているため、LEDライトが故障した場合には修理や交換が必要です。
もちろん、どの看板も破損した場合には修理や交換は必要ですが、【内照式】箱文字の場合、内部のLEDライトにもそれが当てはまるため、修理・交換の必要性が高くなるといえるでしょう。
【外照式】であれば、外部に取り付けた照明だけを修理・交換すればよいため、【内照式】はメンテナンスの手間やコストがかかりやすいといえます。
【外照式】箱文字とは?
【外照式】箱文字は、箱文字の周りに照明を配置し、文字を外部から照らすタイプの看板です。文字内部には光源を配置せず、外部のライトが文字を囲む形で照らします。
外側から立体的な文字を照らすため、文字の影ができる点と、光量が十分でないと、明るさにムラが出来やすいのが特徴です。
【外照式】は、内部に光源を仕込めない切文字に使われることが多いです。薄い切文字は美しい影を落とすことができるため、その点も相性が良いです。
特徴
【外照式】箱文字は、文字自体が光るのではなく、文字の周囲に外部照明を取り付けて、文字を明るく照らすタイプです。
使用シーン
【外照式】箱文字は、屋外でよく使用されます。高級感や洗練された印象を求める店舗や施設に最適です。
反面、文字の大きな影や明るさのムラは、ネガティブな印象を与える演出になりやすいです。匙加減が難しい看板だといえます。
【外照式】箱文字のメリット
- 十分に明るくできる
- 独自性のある高級感
- メンテナンスが簡単
十分に明るくできる
【外照式】の場合、箱文字の周囲に配置する照明の数に制限がありません。そのため、十分な数を用意すれば、【内照式】箱文字以上に明るい看板にすることもできます。
文字だけが明るくなる【内照式】と比べると、文字の視認性で劣りますが、箱文字以外も目立たせたいもの(壁に印字しているロゴや文字など)がある場合は、【内照式】よりも効果的です。
独自性のある高級感
【内照式】箱文字も、数多くある看板の種類の中では、かなり高級感のある看板です。
しかし、【外照式】には「文字の影」と「明るさのムラ」を使った、他の看板には出せない高級感を演出することができます。
前述の通り、匙加減が難しいので、ネガティブな印象を与えないように注意が必要です。
メンテナンスが簡単
【内照式】箱文字と比べて、【外照式】箱文字はメンテナンスが簡単です。
万が一、LEDライトが故障した場合でも、外部に設置された照明だけを修理・交換するだけで済むため、箱文字に触ることなく完了させられます。
【外照式】箱文字のデメリット
- 夜間の視認性が劣る
- 設置場所に制限がある
夜間の視認性が劣る
【外照式】箱文字は、【内照式】に比べて夜間の視認性が劣る場合があります。
【内照式】は文字だけが光るため、エッジがくっきりと浮かび上がり、遠くからでもはっきりと見えますが、【外照式】は文字と周囲をも明るく照らすため、視認性が劣ることがあります。
設置場所に制限がある
【外照式】箱文字は、照明の設置場所によっては、光が十分に当たらないことがあります。
十分に明るくするために、多くの外部照明を設置するスペースが必要になったり、看板照明も大きく、長いサイズが求められることがあります。
十分な設置スペースがあるか、事前に十分に確認しておきましょう。
【内照式】【外照式】の違い まとめ
メリット | デメリット | |
---|---|---|
内照式 | ・視認性が高い ・デザイン性が高い ・用途の幅が広い | ・コストが高い ・修理や交換に手間がかかる |
外照式 | ・十分に明るくできる ・独自性のある高級感 ・メンテナンスが簡単 | ・夜間の視認性が劣る ・設置場所に制限がある |
それぞれにメリット・デメリットがありますが、夜間でも箱文字看板を使用したい場合、【内照式】のほうが一般的です。【外照式】は、切文字やプレート看板で使われることが多いです。
しかし、一番重要なのは、設置する店舗の雰囲気や目的に沿ったほうを選ぶことです。それぞれのメリット・デメリットを参考に選んでください。
この記事でご紹介した看板の種類の内、【内照式】箱文字(弊社では「チャンネル文字」と呼びます)と、切文字は弊社でお取り扱いしております。
【外照式】用の看板照明はお取り扱いしておりませんが、内部にLEDライトを仕込まない箱文字もお取り扱いしております。
お見積り・ご注文はもちろん、ご不明点・ご質問などあれば、お気軽にご相談くださいませ。